2015年4月13日 (月)
The Spring Joint Recital (2015.04.12)
やっと春らしくなった今日、Salon Classicでは春のジョイントリサイタルが行われた。この多彩な顔ぶれをご覧あれ。一同、春の装いをして華やかに楽しさ一杯。声楽に管弦楽器、ピアノとバラヤティに富んでいた。
十合翔子(メゾソプラノ)和田悠加(ピアノ伴奏)
艶があり伸びのある声量豊かな低音の魅力、ドボルジャークの「我が母の教え給えし歌」、サン=サーンスの「あなたの声に私の心は花開く」(サムソンとデリラより)。 ピアノソロとしてラフマニノフの「楽興の時4番」。
木管五重奏: 喜 紗矢美(ファゴット)、陶器 香帆(フルート)、樋口 成香(オーボエ)、北尾 祐子(ホルン)、菅原 瑞紀(クラリネット)
珍しい木管五重奏、ファゴットやホルンが入ると音に高低幅ができて楽しい。可愛い響きの音、おどけのおもしろさが漂う音、都会的なアンニュイを感じさせる音など普段聞けない音を堪能した。
大橋 俊介(ピアノ)
ショパンの「ノクターン第2番Op.9-2」と「バラード第1番Op.23」ショパンの曲を聴くとまたもや脳が洗われ心が洗浄される。
藤森 友香(フルート) 丹野 桃子(ピアノ)
尾高 尚忠のフルート協奏曲Op.30B 第1楽章、 A.ピアソラのタンゴの歴史 ナイトクラブ1960 フルートで何かお話しをしているような小気味よいテンポで進み、最後……だったのよね」で終わったような気がした。聴いているうちにエドワール・マネの「笛吹く少年」が脳裏に浮かんだ。
増田 佳子(ヴィオラ) 中川 裕美子(ピアノ)
R.シューマンの歌曲集「ミルテの花」より献呈 Op.25-1 同じくR.シューマンのアダージョとアレグロOp.70(ヴィオラとピアノ) ヴィオラとピアノが上手く溶け合って、夢見るような優しく柔和な曲。増田さんによる簡潔な話がよかった。
ニコラ・デルタイユ(チェロ)
今日のチェロは1706年物。チェロの腹を覗くとその年数が見えた。弓を弾くニコラも素晴らしいが楽器も素晴らしい。曲はJ.S.バッハのチェロ組曲第三番ハ長調BWV1009 ほかだった。チェロの床を這うような重厚な低音の魅力。音は低いが精神は高らかで神の存在を想わせる。そんな深遠な形而上の世界へと誘ってくれた。