芦屋のクラシック音楽コンサートホール

兵庫県芦屋市東芦屋町3-9
TEL:0797-55-0730

イベント情報

2014年12月

2014.12.28

大町 剛(チェロ)&宮崎 剛(ピアノ)年忘れSpecial Concer

 2014年12月28日 (日)

大町 剛(チェロ)&宮崎 剛(ピアノ)年忘れSpecial Concert
本年最後のSalon Classicでのコンサート。大町 剛と宮崎 剛、両剛さんのデュオです。今年は自然災害はじめ多くのことがありました。一足早い除夜の鐘のような祈りの曲から始まりました。ブロッホの「祈り」です。サロンに集まった30名ほどの聴衆が息を合わせたように一斉にしっとりと落ち着いた静かなチェロの音色に耳を傾けます。そんな中、ピアノがバ、バーンと大きな楔を打ち込みます。コンサートホールでは味わえない小振りのサロンの良さです。他人の聞こえない息吹きが聞こえます。そこに一体感が生まれます。次はショパンのバラード第1番作品23、宮崎さんのピアノソロです。若きショパンが祖国ポーランドを思いに思って書き上げた作品です。宮崎さんの時にうっとりした、また時に真剣な眼差しで弾く向こうに、また黒塗りの音の響きの向こうに、ポーランドの地が現れました。私まで遠くポーランドの地に思いを馳せ偲びました。今度はショパンのノクターン。膨らみのある音色に眠り入りそうになった私、寂しく哀調を帯びた音が静かに尾を引きます。そんな夜を想わすチェロの音色が続きます。
調子が変わって次はサン・サーンスの白鳥。澄明な音に埋没したような両剛さんのうっとりした表情。こちらまでその音色とメロディに酔いしれました。次はショパンの序奏と華麗なるポロネーズ作品3.この曲はチェロとピアノのために作曲されたもの。降り注いでくる音のシャワーにまったりした味を感じつつ耳を澄ましました。休憩を挟んで、後半は日本のうたのメドレー。曲名を予め明かされずに始まりましたが、私だってこのぐらいは解る。荒城の月、月の砂漠、夕焼け小焼けでした。チェロはこれらの曲によくマッチした楽器と紹介されましたが、逆にこれでチェロがどんな楽器か解りました。次に映画音楽メドレー。イタリアのモリー・コーネンのディナーとか。私には全然知らない人、曲でした。ここで突如、登場したのがクラリネットの井上春緒さん。狭い客席を縫って、クラリネットの少しくぐもった音色でチャールダッシュを独奏してくれました。しょっちゅうヴァイオリンで聴く曲ですがクラリネットでは初物、なかなかいい、ほんとに嬉しくなりました。
次はピアソラのリベルタンゴ。私の大好きな曲。両剛さんのチェロとピアノだけと思いきや飛び入りの井上春緒さんのクラリネットが入って大いに盛り上がりました。もう最高。明るく飛び上がりそうになる曲ですが、一本どこかに哀愁線が引かれている。アルゼンチンの自由なタンゴとまでは想像つくが、南米の空気を思わすこの曲のよさをどう表現したらよいのやら。次は両剛による中国の競馬を意図した「馬」の演奏。今日は第59回有馬記念とか。それに因んで中国の競馬を題材にした。その最後にいななく馬の声、ヒイヒヒーン。
これからは恒例の宮崎節。レクエストに応じ臨機応変に弾くピアノ芸当。今日はよく覚えていないが、ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女や鐘、エリーゼのために、赤い花などだった。盛り沢山な今日のプログラムだったが、そこには音楽というものを楽める綿密な計算があったのだと思う。どうか来年もよろしくお願いしたいもの。
 
 
 
 
 

2014.12.13

Yuletide Joint Recital

 2014年12月13日 (土)

Yuletide Joint Recital
今日(12/13)は午後2時から客演に米コロラド大チャールズ・ウェザビー氏を招いてジョイントリサイタルをSalon Classicで行った。今日はたっぷりパフォーミング・アートのよさを味わった。パフォーミング・アートとは芸術家自身の身体が作品を構成し、作品のテーマになる芸術である。
     
ソプラノの渡邉 栄子さんは倉田 亜樹さんのピアノ伴奏で、中田 章の季節にマッチした「早春賦」と越谷達之助の古典的な「初恋」、それに別宮 貞雄の「さくら横丁」、ドヴォルザークの「ジプシーの歌」7曲を歌われた。その顔の表情がよかった。聴衆は耳ばかりでない、やはり視覚に訴えるものが重要だ、その遠くを見詰める目にあの昔の初恋の恋情が宿っている。あの腕の振り、首の左右、前後、上下の振りにジプシーの情熱が絡まる。今日はとくに「さくら横丁」の低音のゆっくりした声に聞き惚れた。今の日本にないちょっと昔の日本の美しさを彷彿とさせた。
次はピアノの国枝千加さん。ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」で”メヌエット”や”月の光”など、さらにメトネルの「忘れられた調べ 第2集 作品39より5. 悲劇的ソナタ」並びにラヴェルの「プレリュード」だった。私にはメトネルがよかった。
   
次は客演のチャールズ・ウェザビーのヴァイオリン、ピアノは霜浦陽子さん。曲はサラサーテの序奏とタランテラ、ファリアのスペイン民謡組曲やスペイン舞曲、アルベニスのタンゴおよびアンコール曲のいろいろ、彼と一緒に来日したコリン・フジワラ作曲の作品も披露された。その腕前はカーティス音楽院出身と聞くだけで保証されたようなものだが、その爽やかさ、清潔感にいたく感心した。彼が今日はじめて弓で弦を鳴らした時、咄嗟に私の頭をかすめたのはあの飴(あめ)だった。艶やかな茶色、あれを細く伸ばしたときの白く光る感触、そんな感じがした。かれの演奏時の腕、肩、腰、脚の動きを見ているとまさにパフォーミング・アーティストだった。伴奏の霜浦陽子さんもかれの動きに合わせ肩をいからしたり、身体をくの字に曲げたりと視覚的なおもしろみを加えてくれた。
 
今回のチャス・ウェザビーとコリン・フジワラに会うのは初めてだったが、おもしろかったのはチャスがディヴィッド・コレヴァーとコロラド大の同僚であること、それにコリンがワシントン大のピアノ主任教授、ロビン・マッケーブを知っていること、またコリンのハズバンド(カメロン・ベネット)が1980年代に私たちの娘が行ったヴィクトリアの音楽キャンプに行っていたこと、それでチェロのシャピロをよく知っていることだった。日本酒を傾けながらこんなことで話がはずんだ。またまたスモール・ワールドを実感した。
 

2014.12.04

第3回午後のひとときコンサート

 2014124 ()

第3回午後のひとときコンサート

外はジメジメ小雨が降っています。いかにも冬の到来を告げる雨です。今日、三回目の午後のひとときコンサートはハーピスト、上田あず紗さんのハープでお楽しみいただきました。ハープの中でも一番大きなグランドハープを持ち込んでの演奏でした。ハープの音色はいいですね。癒しの音です。ゆったりと艶のあるまあるい音です。幅も奥行もあって得も言われぬ美しさがあります。

その音色で奏でられたのはアメージンググレース、グリーンスリーブス、Smoke gets in your eyes, クリスマスソングのほかショパンのノクターンやひき潮でした。目の前にあるハープの弦を上田さんが指のうらでつまびいて行きます。耳から入る美しさと目から入るハープの曲線美が一つとなって私の情趣を擽りました。

終演後は美味しいケーキとロンネフェルトの紅茶で演奏者と聴衆が一緒になって寛ぎ雑談を楽しみました。お近くの方にもお見えいただき、言葉どおり午後のひとときを愉しく過ごしました。

 


 

To top