芦屋のクラシック音楽コンサートホール

兵庫県芦屋市東芦屋町3-9
TEL:0797-55-0730

イベント情報

2004年03月

2004.03.20

143. ジョイントリサイタル  客演: ジョセフ・リン(ヴァイオリニスト)

143.ジョイントリサイタル
 客演: ジョセフ・リン(ヴァイオリニスト)
    2004年3月20日(土)14:00~  Salon Collina
お彼岸というのに雨で寒い一日、こんな外の悪天候を跳ね除けるかのように内ではホットな音楽の饗宴、共演、競演する姿が見られた。 
ジョセフ・リンの無伴奏ヴァイオリン、曲はイザイ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調作品27「バラード」 田舎の好きなジョ君が余暇にここにやってきたので、これを機会に客演をお願いした。ハーバード大学で宗教学を専攻したという逸材。新時代を背負うヴァイオリニストとして誉高い。なるほどリンは評価が高いだけのことはある。今日ほど無伴奏ヴァイオリンの妙味を味わったことはかつてない。イザイの曲に精神性と材質感を味わった。イザイの曲がゆっくりと丁寧に始まったとき、私は天岩戸が開いて天照大神が現れるのかと思った。神の魂が弾く音にこもっている感じがして濃厚な精神性を見た。実に丁寧に余韻を確かめるがごとく弾く。弓を引くごとに弦がというより私の精神が擦られ、精神の穢れが身体からそぎ落とされる気分になった。このイザイのヴァイオリンソロを聴いて、ふと過ぎったのは陶磁器の手触り、肌触り感であった。特に萩焼か備前焼の色調を備え、鈍く光ながらザラっとし、硬いようで柔らかい風合いを感じるのだった。厚みもあり、ヴァイオリンソロ独自の、甘みの少し混じった幽玄の世界があった。リンが宗教学を学んだことと無関係ではあるまい。
アンコール曲は懐かしいアイルランド民謡、ロンドンデリエア、アイルランドの国色、薄緑を目に浮かべながらうっとりと聴いた。

 

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